卒業生インタビュー

震災被害に挑んだ研究生活が
現場に立つ自分の心を引き締めます

五洋建設株式会社 小泉 秀斗さん (2014年建築学専攻修了)

在学中

1年次

父親が設計士で元々建築は身近なものでしたが、課題に取り組む他の学生たちの“建築が大好き”という熱意にとても刺激を受けました。

2年次

アルバイトも始め、勉強との両立で忙しいながらも充実した大学生活。設計よりも、広く環境建築を学びたいという方向性が見えてきました。

3年次

徐々に将来を考えるようになって、一生続けたいと思える仕事は何か悩みました。もっと専門性を高めようと、3年次の後半に大学院進学を決意。

4年次~大学院

地震による天井被害の原因を分析

4年次の進級する直前に東日本大震災があり、防災への関心が一気に高まりました。久田先生の研究室で、学内の地震による天井被害を調査。大学院でも継続し、天井落下防止対策に関する研究を進めました。また他大学主催の防災をテーマにしたディベート大会に参加するなど、自分の意見をアウトプットする力を磨くことを心がけました。その成果もあり、日本建築学会の研究発表で優秀発表者賞をいただくことができました。

八王子キャンパスの都市減災研究センターにある大変形加力振動台でシステム天井の振動実験を行いました。

現在(2015年)

現場でも安全へのこだわりを貫く

念願のゼネコンに入社して、建築設計の構造グループに所属。現在は施工管理の現場で経験を積んでいます。大学時代に構造、防災の視点から建築に取り組んだことは、現在の仕事のうえでの軸になっていると感じます。どんな現場でも、常に安全と防災への意識が働くのが自分の個性であり強み。社会に貢献できる仕事をしたい、という大学時代に描いた思いを、これからも大切に持ち続けたいです。

教員からのメッセージ

研究に夢中だったあの頃の情熱を持ち続けてほしい

小泉さんはおとなしそうに見えたけど、実は目標に向かって積極的に突き進むタイプ。八王子キャンパスの実験施設に通いつめて、実験を重ねる姿に感心していました。建築の現場でたくさんの経験を積み、将来は防災の知識を生かした構造建築を手がけてほしいと期待しています。

「工学院大学 大学案内 2016」より転載

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