工学院大学×建築 Vol.1

父×息子 松田源翔さん(建築系学科1年) 松田尚人さん(1987年建築学科卒業・1989年大学院修士建築学専攻修了・1989年 4月 株式会社 大林組入社)

子どもの頃に憧れた秘密基地のような建築現場

私が建築に興味を持ったきっかけは、幼稚園生のころに家を新築したことなんだ。
父親、つまり源翔にとってはおじいちゃんが、よくその建築現場に私を連れて行ってくれてね。現場にはいろんな道具があるし、あちこちに木材や釘が落ちていたりして、小さかった私にとって、そこはまるで秘密基地のようだった。
息子
僕も、子どもの頃に、父さんに仕事現場に連れて行ってもらったことが、建築に興味を持ったきっかけかもね。建てている途中の現場は、アスレチックみたいな構造で、おもしろいところだなぁって思ってた。
私はできるだけ、家族を現場に連れて行くようにしていたんだ。
これから仕事が始まる現場に連れて行き、「何ヶ月後にはこんな建物ができるよ」と、よくお前にも話していたね。
息子
何もないところから大きな建物ができていくのを見ると、「父さんはすごいことをしているんだな」と思ったよ。建築の道を選んだのは父さんの影響かもしれないね、そうは思いたくないけど(笑)。
素直じゃないな(笑)。
そうそう、初めて建築家の方が書いたパースを見た時も衝撃だったなあ。
家が完成してからそのパースを見る機会があったんだけどね、ここに描かれているのはまさしく今、自分がいる家じゃないか!と。どうしてこんな絵がかけるんだろうかと感動したね。
息子
わかるなあ。
そのときに会った建築家は、スーツにネクタイでビシっときめていて、とにかく格好よかったね。
あらためて考えてみると、数ある工学の分野の中から建築を選んだのは、この建築家への憧れがあったのかもしれないね。

息子の合格に、父は大喜び親子で縁ある工学院大学

私は京都の出身だけれど、大学は東京に出たいと思っていたんだ。日本の中心である東京だったら、最先端の教育が受けられるだろうと思ってね。それで自分の高校に工学院大学の指定校推薦があると知ってパンフレットを取り寄せて見てみたら、テレビで映っている超高層ビル群の真ん中に大学があるじゃないか。いや、憧れたねぇ。入学したら、最初は八王子校舎だったけれど…(笑)。
息子
そんな理由かよ~(笑)。
僕は高校で「大学見学会」が開催されたとき、理系の工学系を希望したら、たまたま工学院大学を見に行くことになったんだ。見学会で説明を聞いて、建築の話をもっと詳しく聞きたくなって、父さんの恩師である吉田倬郎先生とお話をさせていただけないかと頼んだよね。
そうだったね。驚いたよ。
息子
吉田先生のお話を聞いて、建築をやるなら工学院大学にしようと決めたんだ。
そうだったのか。なかなか受ける大学を教えてくれなくて、ヤキモキしていたんだよ。
工学院大学を受けろとは言わなかったけれど、どこを受けるのかはやはり気になってね。
息子
出願の前に「工学院大学に行きたい」と伝えたんだけど、覚えてないの?
えっ、聞くといつも逃げて答えなかったじゃないか(笑)。
息子
合格発表の後は、すぐ父さんに「工学院に受かったよ」と報告したよね。
そうしたら、驚いた父さんの声が異常に高くて、もしかして僕が工学院大学に受かったことを僕よりも喜んでるんじゃないの?って思ったよ。1カ月くらいはしゃいでたんじゃない?(笑)
はしゃいでないよ(笑)。でも、正直うれしかったのは確かだな。
工学院大学は学ぶ環境が整っているし、この大学にしてよかったと私自身が実感しているからね。

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